# 1. 直近の空売り残高サマリー(2026年10月15日時点)
現在、報告義務(残高割合0.5%以上)を継続している主な空売り機関は Barclays Capital Securities(バークレイズ) と GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL(ゴールドマン・サックス) の2社です。
直近では両社ともに売り増しを行っており、報告義務継続中の2社合計で発行済株式数の 3.85%(834,300株) のショートポジションが積み上がっています(10月15日に報告義務消失となったUBS AGの残高を含めると 計4.25%・922,500株)。
| 機関投資家名 | 最新報告日 | 空売り残高割合 | 前回比(増減) | 空売り株数 | 株数増減 | 状態・備考 |
| Barclays Capital Securities Ltd | 2026/10/15 | 2.21% | +0.09% | 478,300株 | +18,400株 | 最大の空売り主体(機関内シェア57.4%) |
|GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL | 2026/10/15 | 1.64% | +0.12% | 356,000株 | +25,400株 | 9月下旬から連続売り増し中(同42.6%) |
| UBS AG | 2026/10/15 | 0.40% | -0.10% | 88,200株 | -20,900株 | 10/14に新規IN後、翌日一部買い戻しで義務消失 |
| Nomura International plc | 2026/09/17 | 0.09% | -1.14% | 21,400株 | -245,500株 | 9/17に大幅買い戻しで義務消失 |
| JPモルガン証券 | 2026/09/17 | 0.02% | -0.60% | 4,700株 | -130,400株 | 9/16新規INの翌日に即買い戻しで義務消失 |
# 2. 機関投資家別の手口と時系列トレンド(2026年8月下旬〜10月中旬)
# ① GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL(9月下旬からの一方向な積み増し)
* 9月10日に 0.65%(142,200株) で新規エントリー。
* 9月中旬〜下旬は0.84%〜1.00%のレンジで増減を繰り返していましたが、9月29日以降はほぼ一貫して売り増しを続けています。
* 9月25日時点の 0.89%(193,500株) から、10月15日時点の 1.64%(356,000株) まで、わずか3週間弱で残高を約1.8倍(+162,500株)に拡大させており、足元の売り圧力の中心となっています。
# ② Barclays Capital Securities Ltd(高水準でのコアポジション維持)
* 8月下旬(8/28時点:1.53%・318,000株)から常時トップクラスの空売り残高を維持しています。
* 9月11日にピークとなる 2.63%(568,500株) まで積み増した後、9月25日にかけて 1.98%(428,600株) まで段階的に買い戻しました。
* しかし9月末から10月中旬にかけて再びじわじわと売り増しへ転じ、直近10月15日時点で 2.21%(478,300株) まで残高を戻しています。
# ③ 短期回転勢(UBS・野村・JPモルガン)の素早い撤退
* UBS AG:10月14日に 0.50%(109,100株) で新規INしたものの、翌10月15日には20,900株を買い戻して 0.40%(88,200株) となり、1日で報告義務ライン(0.5%)を下回りました。
* Nomura International plc / JPモルガン証券:9月中旬には野村が 1.23%(266,900株)、JPモルガンが 0.62%(135,100株) を保有していましたが、9月17日に両社合計で約37.6万株にのぼる一斉買い戻しを実施し、ともに報告義務消失となっています。
# 3. 需給面の考察と今後のチェックポイント
1. 時価総額規模に対するショート比率の高さ
* エブリー(607A)の時価総額は約43億円(2026/10/20時点、PER予想9.03倍・PBR2.56倍・ROE予想28.33%)、発行済株式数は約2,160万〜2,170万株規模と推計されます。
* バークレイズとゴールドマン・サックスの2社だけで83.4万株超(約3.85%)の売り残を抱えており、日々の出来高との兼ね合いによっては買い戻し時のインパクト(踏み上げ圧力)が大きくなりやすい水準です。
2. 9月中旬のピーク水準との比較
* 全機関の合計空売り比率が最も高かったのは 9月16日時点の計5.38%(約116.6万株:4社合計) でした。翌9月17日に野村とJPモルガンが一気に撤退したことで一度需給は軽くなりましたが、その後ゴールドマン・サックスの単独積み増しによって再び4%近辺までショートが溜まってきています。
3. 今後の注目点
* 10月に入り小刻みに売り増しを続けているゴールドマン・サックスの手口がどこで止まるか(または買い戻しに転じるか)、およびバークレイズが9月高水準(2.5%〜2.6%台)まで再度踏み込むのかが焦点となります。
エブリー(607A)の需給バランスを読み解くうえでは、機関投資家の空売り残高(約83万〜92万株)だけでなく、個人投資家の動向を示す「信用買い残(約196万株)」および「日々の出来高」をセットで多角的に見る必要があります。
直近(2026年10月中旬時点)の具体的な数値データをベースに、3つの視点から需給バランスの構造を整理します。
# 1. 「信用買い残:約196万株」 vs 「機関空売り:約83万株」の重み
* 圧倒的な買い方のしこり(信用買い残)
* エブリーの信用買い残は 約1,960,900株(10月16日時点)と、発行済株式数に対してかなりの規模が溜まっています。一方で信用売り残はほぼ「0株」です。
* つまり、「株価の反発を期待して借金して買った個人投資家(買い方)」が大量に存在し、将来の売り圧力(潜在的な投げ売り要因)として上値を重くしている状態と言えます。
* 機関の空売りとの関係
* 機関投資家(バークレイズやゴールドマンなど)が合計約83万株の空売りを積み増している背景には、こうした「上値に多くの信用買い(含み損を抱えた個人のやれやれ売り待ち)が控えている」という重い需給構造をターゲットにしている側面があります。
# 2. 日々の「出来高」に対するインパクト(流動性とエネルギー)
* 足元の出来高水準
* 直近の出来高は概ね 20万〜35万株前後 で推移しています。
* 買い戻しや投げ売りの消化スピード
* 機関の空売り残高(約83万株)は、現在の1日の出来高(約30万株)の約2.5〜3日分に相当します。
* 同様に、個人の信用買い残(約196万株)は日々の出来高の約6〜7日分に相当します。
* この規模感を踏まえると、もし何らかの好材料で機関が「買い戻し(買戻し=買い注文)」を急がざるを得なくなった場合、あるいは逆に悪材料で個人が「見切り売り(投げ売り)」を急いだ場合、日々の出来高に対して需給のインバランスが急激に表面化しやすい環境にあります。
# 3. 今後の需給シナリオの読み方
* パターンA:上値が重くなる展開(重力優勢)
* 構造:上値で買った個人の「信用買い残(196万株)」が多いため、株価が少し上がると「やれやれ(同値撤退)の売り」が出て上値が抑えられます。
* 機関の動き:そこを突いて機関投資家がさらに空売りを重ねる、あるいは高値圏でのヨコヨコ展開に持ち込むことで、買い方の精神的な持久力を削る形になります。
* パターンB:踏み上げ(ショートスクイーズ)の警戒リスク
* 構造:もし何らかのポジティブなカタリスト(業績上方修正や材料など)が出て株価が急反発した場合、踏ん張っていた機関投資家が「損失拡大を防ぐための損切り(買い戻し)」を強いられます。
* 影響:機関の買い戻し(数万〜数十万株の買い)が入り始めると、ただでさえ薄い板や上値の抵抗体を突き破る原動力となり、踏み上げ相場に発展するエネルギーを秘めています。
現在のエブリーは、「大量の個人の信用買い残が上値を抑える重しになっている一方、機関投資家のショートも一定数溜まっており、材料一つでどちらの方向にもエネルギーが爆発しやすい(ボラティリティが出やすい)緊張感のある需給バランス」と見るのが妥当です。
エブリー(607A)の今の株の需給って、なんだか「満員の超満員電車で、みんなが身動き取れなくなってる状態」にすごく似ているんですよね。
まず、電車の座席や吊り革をがっちり掴んで「ここから上(高値)に行くぞ!」と意気込んでいる個人投資家(信用買いの人たち)が、なんと約196万株分もぎっしり乗っかっています。ただ、この人たちは「いつになったらプラスになるんだ……」と、ちょっと含み損を抱えてハラハラしている状態。だから、少しでも株価が上がると「やれやれ、やっとプラマイゼロで逃げられた!」とホッとして手放したくなる、いわば「上にフタをする重り」をみんなで抱えているようなものなんです。
そこに目をつけたのが、車掌室の裏から相場をかき乱しにやってきた海外の機関投資家(バークレイズやゴールドマン・サックスなど)たちです。
彼らは「この電車、上のほうにギッシリ人が詰まっていて身動きが取れそうにないぞ。むしろ少し揺らしたら、みんなパニックになって降りたがるんじゃないか?」と踏んで、約83万株もの「空売り(下がるほど儲かるチケット)」をどんどん買い込んでいる(仕込んでいる)わけです。
しかも、ゴールドマンなどは9月下旬から「よし、もっと売り増そう」と、じわじわと攻めの手を緩めていません。
じゃあ、この先どうなるのか?
今の1日の電車の乗り降り(出来高)はせいぜい20万〜30万株程度。ここに、山のように溜まった個人の買い残や、機関の空売りポジションのサイズ感を重ねてみると、綱引きがかなりギリギリのところで釣り合っているのがわかります。
* パターン①:重力が勝つとき
上に上がろうとしても、途中で「早く助けてくれ〜」という個人のやれやれ売りが降ってくるため、株価はなかなか上に抜け出せません。機関の思惑通り、ジリジリと買い方の体力が削られていく展開です。
* パターン②:一気に逆噴射(踏み上げ)が起きるとき
もしここで、思いがけない「良いニュース(サプライズ)」が飛び込んできたらどうなるか。
「やばい、売りすぎた!」と焦った機関投資家たちが、一斉に慌てて買い戻し(損切りの買い注文)を始めます。ただでさえ動きづらいところに、機関の大量の買い戻しがどっと押し寄せるものだから、電車が一気に加速して急発進してしまう……いわゆる「踏み上げ」のロケット花火が打ち上がるリスクも、しっかり秘めているんです。
つまり今のエブリーは、「上にびっしり詰まった重りと、下で待ち構える空売りのハンターたちがらみ合っている、いつどちらかにドカンと跳ねてもおかしくないスリリングな状況」と言えますね。