マニック・ピクシー・ドリーム・ガール (MPDG) とは?
MPDGの定義と起源
「マニック・ピクシー・ドリーム・ガール(Manic Pixie Dream Girl、略称MPDG)」という概念は、映画やフィクション作品でよく見られるキャラクターの一種として知られています。この用語は、映画批評家のネイサン・ラビンが2005年の映画『エリザベスタウン』でキルステン・ダンストが演じたキャラクター、クレアに触発されて作り出しました。
マニック・ピクシー・ドリーム・ガールの特徴
- エキセントリックで自由奔放な性格:常識に縛られない言動や行動で、周囲の人々を驚かせたり魅了したりします。
- 男性主人公の「救済者」的存在:物語の中で陰鬱で自信を失った男性主人公を励まし、人生の新しい視点や意味を教えます。
- 個人としての深みの欠如:しばしば男性主人公を成長させるための「ツール」のように描かれ、キャラクター自身のバックストーリーや成長があまり描かれないことが多いです。
批判と再評価
この用語は、特定のキャラクターやストーリーテリングの手法を批判するために生まれました。特に、女性キャラクターが男性主人公の成長を助けるためだけに存在することへの疑問が投げかけられています。一部の映画ファンや批評家からは、「現実には存在しない理想化された女性像」として批判され、よりリアルで多面的な女性キャラクターの必要性が議論されています。
「悩める男性の前に現れ、そのエキセントリックさで彼を翻弄しながらも、人生を楽しむことを教える“夢の女の子”」
そうした類型的キャラを、英語でマニック・ピクシー・ドリーム・ガールと言うらしい。
日本の『涼宮ハルヒ』や『CLANNAD』のやれやれ系主人公を動かすヒロインも大抵これな気がする。
MPDGの具体例
- 『ガーデン・ステート』(2004年)のサム(ナタリー・ポートマン)
- 『500日のサマー』(2009年)のサマー(ズーイー・デシャネル)
- 『エターナル・サンシャイン』(2004年)のクレメンタイン(ケイト・ウィンスレット)