​プロテインを1日3〜4回飲む人へ。人工甘味料のリスクと「プレーン」という賢い選択肢


「プロテインを毎日3〜4回飲んでいるけれど、人工甘味料は体に悪くないの?」

日頃から体作りに励む方から、よくいただく疑問です。確かに、市販の美味しいプロテインには大抵、甘味料が入っています。
なぜ人工甘味料を使うのか。理由は単純で、美味しくするためです。もし同じ甘さを砂糖で出そうとすれば、大量の砂糖を放り込むことになり、カロリーは跳ね上がり血糖値も急上昇してしまいます。太るリスクを避ける意味では、砂糖より人工甘味料を選ぶ合理性があります。

では、ステビアやアルロースといった「天然甘味料」なら安心かというと、今度は植物からの抽出コストがかかり、価格が一気に跳ね上がります。一方、アスパルテームやスクラロースなどの人工甘味料は工場で大量生産できるため、続けやすい価格(コスパ)を保つために重宝されているのが実情です。

「無害」と「有害」、なぜ意見が割れるのか?
専門家の間でも「無害派」と「有害派」で真っ二つに分かれています。

これには大人の事情も絡んでいます。甘味料を使う食品メーカーや開発企業が資金を出した研究では、当然ながら「害はない」という企業側に有利な結果が出やすい傾向があります。短期間の実験や都合の良い条件を揃えれば、安全というデータは作りやすいからです。

一方で、利益関係のない中立な研究機関からは、見逃せないリスクも報告されています。

著名な科学誌『ネイチャー』に載ったマウスの実験では、人工甘味料によって「耐糖能異常(糖をうまく処理できず、血糖値が下がりにくくなる状態)」が生じたと報告されました。つまり、糖分を控えているつもりが、かえって糖尿病リスクを高める可能性があるということです。

さらに、人間の体は驚くほど巧妙です。

ゼロカロリーであっても舌や腸が強い甘みを感じると、脳が「糖がやってきた!」と錯覚し、血糖値を下げるホルモンであるインスリンを膵臓から分泌させてしまうという説があります。

カロリーは入ってこないのに、インスリンだけが出て血糖値が下がる。

その結果として起こるのが、激しい空腹感やイライラ、強い不安感です。また、過剰なインスリンは脂肪を溜め込むスイッチにもなるため、「ゼロカロリーなのに太りやすくなる」という皮肉な現象も指摘されています。

お腹の不調と「甘味への依存」
プロテインを飲むと、決まってお腹を下す人はいませんか?

牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)を分解できない「乳糖不耐症」を疑う人が多いですが、実は人工甘味料が原因であるケースも珍しくありません。難消化性の甘味料が腸を通る際、水分を大量に引き込んでしまい、便が水っぽくなってしまうのです。
さらに怖いのは、脳の「報酬系」への影響です。

強い甘みを味わうと、脳内では快楽物質であるドーパミンが分泌されます。毎日甘いプロテインを飲み続けていると、脳がどんどん強い甘さを欲するようになり、気づけば普段の間食まで増えてしまう──という悪循環に陥ることもあります。

では、どう付き合うべきか?
「じゃあ一切飲むなということ?」と思われるかもしれませんが、極端に恐れる必要はありません。

同じ強い甘さを大量の白砂糖で摂るくらいなら、人工甘味料のほうがはるかにマシです。完全に無害とは言えないものの、要は「付き合い方のバランス」に尽きます。
おすすめしたい実践的な工夫が2つあります。

 「プレーン味」を試してみる
   甘味料が一切入っていないプロテインです。ホエイ(乳清)の脂肪や糖分を限界まで除いているため、味は「さらっとした薄い牛乳」のような風味で、意外と飲みやすく続けられます。お腹を下しやすい人にもぴったりです。

「甘い味」と「プレーン」をハーフ&ハーフで割る
   海外製などの甘みが強すぎるプロテインには、これが一番効きます。甘さが程よく中和され、人工甘味料の総摂取量も半分に抑えられます。

プロテインはゴクゴクと一気に飲む液体だからこそ、舌に味を感じさせるために想像以上の甘味料が配合されています。

「ハードな筋トレ後のご褒美」や「どうしても甘いものが食べたい時」には甘いプロテインを楽しみ、日常のタンパク質補給にはプレーンを活用する。1日3〜4回飲むのであれば、そうした使い分けを取り入れてみるのが一番賢い付き合い方です。