片山晃さんの投資に関する考え方は、主に**「マルチプル(PER)の拡大」**に焦点を当てており、景気循環株のバブル的なサインや、国策による株価プレミアムの可能性を重視していることがわかります。
以下に、その考え方を整理します。
💰 投資の考え方(片山晃さん)
1. マルチプル(PER)の拡大が株価上昇の原動力
* 株価上昇の最大の原動力は、マルチプル(PER:株価収益率)の拡大であると捉えています。
* つまり、**EPS(一株当たり利益)**が一定でも、市場がその利益に対してより高い評価(高いPER)をつけ始めることで、株価は大きく上昇すると考えています。
* したがって、**「未来にマルチプルが拡大しそうな銘柄を買う」ことを重視しています。これは、「成長期待」や「人気化」**によって市場の評価が高まる銘柄を探す戦略と言えます。
2. 景気敏感株のPER上昇をバブルのサインと見る
* 海運株や造船株などの景気敏感株のPERが大きく上昇しているときを、バブルになっていると感じています。
* 景気敏感株は、景気の波によって業績が大きく変動するため、一般的にPERは低く評価されがちです。そのPERが急騰している状態は、将来の利益成長に対して過度な期待が織り込まれている、つまり**加熱しすぎている(バブル)**と判断するサインとしています。
3. 国策・人気化によるプレミアム(PER拡大)を想像する
* フジクラや三菱重工の例を挙げており、これらの株がPER 10倍から40倍、50倍と大きく上昇した背景には、**「国策などによる人気化」や、それに伴う「プレミアム」**が付いたことにあると分析しています。
* 「そういう部分を想像する」ことが重要であり、市場のテーマや国策といった外部要因が、特定の銘柄に投機的な関心や構造的な評価の見直しをもたらし、結果としてPERが大きく拡大する可能性を見極めることを重視していると推測されます。
この考え方は、単なる割安株(低PER株)を探すのではなく、市場のセンチメント(心理)や構造的な変化がもたらすPERの上昇ポテンシャルを重視する、テーマ性・成長性に着目した投資スタイルと言えます。