「美しくて恐ろしいサロメ。彼女が洗礼者ヨハネの首を欲した理由は恋だったのか?それとも母親の影響だったのか?様々な作品に登場する彼女の物語を紐解く」


サロメという名前は、様々な人物や作品に登場しますが、もともとは古代パレスチナに実在した女性の名前です。彼女はヘロデ・アンティパスという領主の義娘で、実母はヘロディアといいます。彼女は、ヘロデ・アンティパスの誕生日の祝宴で踊りを披露し、その見返りに領主から願い事を聞いてもらいました。彼女は母親の勧めに従って、ヘロデ・アンティパスにイエス・キリストの弟子である洗礼者ヨハネの首を切り落として差し出すように要求しました。領主は困惑しましたが、約束を破るわけにもいかず、彼女の願いを叶えました。

この話は、新約聖書のマタイによる福音書とマルコによる福音書に記されていますが、そこでは彼女の名前は明かされていません。サロメという名前は、ヨセフスという歴史家が書いた『ユダヤ古代誌』で初めて登場します。サロメはその後、フィリッポスという別の領主と結婚し、娘をもうけました。

サロメの物語は、後世の芸術家たちに多くのインスピレーションを与えました。特に有名な作品としては、オスカー・ワイルドの戯曲『サロメ』やリヒャルト・シュトラウスのオペラ『サロメ』があります。これらの作品では、サロメは洗礼者ヨハネに恋をしており、彼が拒絶すると復讐心から首を要求したという設定になっています。また、サロメが首を手にした後にキスするという有名なシーンも、これらの作品で生まれました。

サロメはまた、Fateシリーズというゲームやアニメの作品にも登場します。ここでは、サロメは暗殺者のクラスで召喚されるサーヴァントとして描かれています。彼女は自分自身を切り刻んだり再生したりする能力を持ち、洗礼者ヨハネへの執着心から彼の首を探しています。

サロメは、歴史や文学や芸術などで様々な解釈や表現がされてきた人物です。彼女は美しく魅力的でありながら、残酷で狂気的な一面も持っています。

あなたはどんなサロメが好きですか?