セレクトセールで大暴れ!藤田晋社長が23億円で競走馬を買い漁る


競馬界の最大イベントと言えば、セレクトセール。日本競走馬協会が主催するこのセリ市では、毎年7月にノーザンホースパークで、世界最高級のサラブレッドが数多く上場される。その中でも、今年は特に話題になったのが、サイバーエージェント社長の藤田晋氏だ。

藤田氏は、2日間にわたって計9頭の競走馬を落札し、その総額はなんと23憶6900万円。これはセレクトセール史上1名が購買した記録としては過去最高となる。藤田氏は競馬ファンとしても有名で、自身の所有馬にはディープインパクト産駒のアドマイヤビルゴやキングカメハメハ産駒のタイトルホルダーなどがいるが、今年はさらに豪華なメンバーを手に入れた。

特に注目されたのは、コントレイル初年度産駒牡馬(母馬・コンヴィクションⅡ)だ。コントレイルは昨年急逝し、2023年生まれが最終世代となる種牡馬で、藤田氏は「私が見た中で最高の馬だと思っています」と絶賛していた。その血を受け継ぐ牡馬は5億2000万円という高額で落札されたが、そのバイヤーはもちろん藤田氏だった。

藤田氏はセレクトセールでの購買について、「競馬は日本の文化だと思っています。私は競馬に感動をもらってきましたし、これからも競馬を楽しみたいと思っています。セレクトセールでは素晴らしい馬たちが揃っていましたが、特にコントレイル産駒に惹かれました。コントレイルは私が見た中で最高の馬だと思っていますし、その血を受け継ぐ馬たちにも期待しています。私は競馬界に貢献したいという気持ちもありますし、日本の競馬を盛り上げるためにも頑張りたいと思っています」とコメントした。

しかし、一部では藤田氏の購買行動に批判的な声もある。JBISで過去のセレクトセールの結果を見ると、殆どの高額馬が購買価格を回収できていないことが分かる。セレクトセールの落札価格は競走の賞金で回収する気なんてさらさら無くて、引退後の種牡馬ビジネスへのギャンブル性の高い投資なんだろうという指摘もある。

「藤田氏は競走成績よりも血統や見栄えにこだわっているようですね。彼は競馬をビジネスとしてではなく、趣味として楽しんでいるのでしょう。それはそれでいいのですが、競馬界に貢献するというのは言い過ぎではないでしょうか。彼が買った馬たちは、本当に活躍できるのでしょうか。それとも、彼の自己満足に終わるのでしょうか」というのは、競馬評論家の一人の見解だ。

藤田氏はセレクトセールで大暴れしたが、その結果はどうなるのだろうか。彼が手に入れた馬たちは、競馬界に新たな風を吹き込むことができるのだろうか。それとも、彼の金銭感覚のズレを示すだけのものになってしまうのだろうか。その答えは、これからのレースで明らかになるだろう。