旧特定局長のほとんどが局長会の会員

 2万4千の郵便局のうち、約4千は業務を外部に委託する簡易郵便局。直営局とされる残り2万局のうち、約1100が大型の旧普通郵便局、そして約1万9千弱が旧特定郵便局だ。旧特定局長のほとんどが局長会の会員であり、全特が死守したいのも旧特定局の数だ。

 局数は当然、局長ポストの数に直結する。そして、局長になる者はほぼ全員が局長会に入る。局長会に入るほうが採用に有利で、しかも局長会に入らなければ業務や出世が困難となる状況があるからだ。

 そうした歪んだ人事構造に支えられ、局数の維持が局長会の会員数の維持にもつながる。会員は政治活動に取り組むことが条件なので、選挙などに無償で動かせる現役世代を安定的に確保できるようになる。

 さらに、局長会の会員は毎年20万円超の出費を強いられるのが一般的だ。それは組織の運営費や国会議員に流れる政治資金といった活動費を数十億円規模で調達できる資金源にほかならない。

 局長会は局長が自ら局舎を持つ「自営局舎」を推進しており、移転局舎があれば局長に取得するよう働きかける例が目立つ。土地を取得して局舎を建てるための資金を局長会の関連団体が融資することで、日本郵便が支出する店舗賃料を元手に、多額の利息収入を稼ぐことも可能にしている。

 要するに、郵便局の統廃合に手をつけられれば、組織の力を維持する「ヒト」と「カネ」の供給システムが打撃を被る。これが口にすることも認めない最大の理由だろう。