福島県いわき市常磐藤原町のアルバイト、林直人容疑者(33)

 通販サイトで買った任天堂のゲーム機「Switch」の人気ソフトを別の安価なソフトとすり替えて返品し、商品代をだまし取ったなどとして、府警生活保安課などは7日、福島県いわき市常磐藤原町のアルバイト、林直人容疑者(33)を詐欺、商標法違反の容疑で逮捕した。府警は、返品を500回以上繰り返し、正規ソフトをフリマサイトで売りさばいて180万円以上を得ていたとみている。

  逮捕容疑は2022年5~9月、通販サイト「アマゾン」で購入した正規ソフト3本が壊れていたように装い、別のソフトとすり替えて返品し、商品代として返金された計1万9328円分のギフトカードを詐取。偽装ソフトには正規品に似せたシールをカラーコピーで作って貼り、任天堂の商標権を侵害したとしている。

  府警によると、林容疑者は「金に困っていた」と供述し、容疑を認めている。偽装ソフトの接続部にペンキを塗り込んで起動しないよう細工し、検品担当者がデータを確認できないようにしていた。

  捜査関係者によると、通販サイトのアカウントを40以上持ち、使い分けていたという。運営会社が任天堂のソフトの返品が異常に多かったため同社に相談し、事件が発覚した。 

  林容疑者は同一ソフトが100本、1万円未満で売られているサイトでソフトを大量に購入。18年7月以降、偽装ソフトを計581回にわたって返品し、約377万円分のギフトカードで返金を受けていたとみられる。すり替えた正規ソフトはフリマ「メルカリ」などに出品されていたという。