小原龍也元副主幹

福島県の会津若松市役所に勤務していた職員が、15年間にわたっておよそ1億8000万円を着服していたことが明らかになりました。この職員は、着服した現金について、車のローンの返済や競馬、宝くじの購入などにあてていたということです。    ◇ 午後3時から福島県会津若松市が緊急の会見を開きました。 会津若松市 室井照平市長 「多大なるご迷惑、ご心配をおかけし、誠に申し訳ありません。深くおわび申し上げます」 市長らが深々と頭を下げて謝罪しました。そのワケは… 会津若松市 総務部長 「元職員が詐取した額、合計で1億7699万9760円」 市の元職員が、この15年間でおよそ1億8000万円の公金をだまし取っていたことが発覚したのです。 着服が明らかになったのは、会津若松市の健康福祉部に勤務していた小原龍也元副主幹、51歳です。市によりますと小原元副主幹の手口は、虚偽の振り込みデータを作り、自らの銀行口座に振り込ませるというものです。 2019年4月から2022年3月にかけて、支給業務を担当していた「児童扶養手当」からおよそ1億1069万円をだまし取ったといいます。さらに2007年4月から2009年12月にかけて、重度心身障がい者医療費助成金から6571万円をだまし取るなど、不正に受け取った額は合わせておよそ1億8000万円にのぼるということです。 市は、小原元副主幹を7日付で刑事告訴し、懲戒免職処分としています。 不正に受け取った現金は一体どうなったのでしょうか。市の聴き取りに対し… 会津若松市 健康福祉部長 「親族の借金を肩代わりし、その返済の資金繰りに苦労していた。競馬や宝くじを購入するために使用していた。車のローンの返済に使った」 だまし取った現金について、競馬や宝くじの購入、車のローンの返済にあてていたなどと話しているということです。 会津若松市 室井照平市長 「市政への信頼を本当におとしめたと思っています。1日でも早い信頼回復につとめてまいりたい」 市によりますと、すでに9112万円を回収していて、残りについても返済を求めていくということです。