「ブランドの歩みを止めるというのは『死に近しいだろう』と考えているので、どうやって工夫して商品を開発していくのかという新しいチャレンジと新しい局面を迎えている」

 決算会見中の質疑応答では、「研究開発費を抑えることで、次期モデルの開発計画が後ろ倒しになってしまうような影響が出てくるか?」と記者から質問が挙がった。

 これに寺尾氏は「すでに後ろ倒しになっている」と回答。たとえば家電分野の商品では、これまでの原価率や売値、販売台数などの計画とバランスをとっていたものが、原価が変わってしまっているためにこれまで通りバランスをとるのが難しくなってきている旨を説明。

 加えて寺尾氏は「携帯電話だけでなく、ほかの分野でも開発の困難度が上がってきている」とする一方、「開発を止めるということはしていない」とコメント。

 「ブランドの歩みを止めるというのは『死に近しいだろう』と考えているので、どうやって工夫して商品を開発していくのかという新しいチャレンジと新しい局面を迎えている」(寺尾氏)と、今後の開発方針を示した。

 また、今後の商品の値上げについては「明確な計画はないが、状況によっては、再度検討せざるを得なくなる予想を持っている。できれば値上げしたくはない」とした。