伝統的な近江商法「三つ割銀」

紅忠は開店と同時に店法を定め、利益三分主義をとった。

これは、店の純利益は本家納め・本店積立金・店員配当に分かち、これを 5:3:2 の配分率にして「三つ割銀」といった。

店員への配当を割くことによって勤労意欲を喚起したもので、これは伝統的な近江商法に拠ったものである。

また忠兵衛は真宗の信仰に厚く、津村別院へ熱心に通い、「商売は菩薩の業」と説いて多数の人材を育て、財産を分かつことを商売繁盛の本道としていた。