ベインキャピタルによる雪国まいたけ買収スキーム

「雪国まいたけ」の上場廃止前・直近業績 (ベインキャピタルが全株式を88億円で取得) 

2015年3月期 
売上高288億円、営業益19億円 (現在・IFRS) 

2020年3月期 
売上収益345億円、営業益66億円

雪国まいたけの経営を神明に託したベインキャピタルはやはり優秀だった。

ベインキャピタルによる雪国まいたけ買収スキーム。創業者一族が同社株を担保に借金していたことに目をつけて、当時の経営陣と銀行団が手を組んで、ベインに話を持ち掛けた。銀行が同社株の質権を実行して、ベインの手に渡るというスキーム。過半数を握っていた創業家から支配権を奪取した。

雪国まいたけ株を担保に創業家に融資していた銀行。創業家は利息の返済はしていたものの、元金の返済は滞っていた。不正会計問題や当時の経営陣と創業家との対立で、株価は低迷していた。困った銀行と当時の経営陣がタッグを組んで、ベインキャピタルに買収してもらうというリアル半沢直樹。

その後、「ベインキャピタルによる雪国まいたけ買収は無効だ!」と創業家が裁判所に訴えたが、請求は却下されている。