「普段から借りているから…」というのはあまり強い説得の議論にはならない

もうすこし厳密な話をしますね。アメリカだとFICOスコアというものがあって、それは個人の信用力を測る尺度になります。FICOスコアのために自分の「信用の歴史」を積み上げる必要があります。その場合、少しクレカで残高を残し、毎月、最低支払金額をきちんと払う必要があります。

これは銀行への心証を良くするというより、データとしてトラックレコードを積み上げる意味合いが大きいです。だから僕の息子たちにも「クレカでは少し借りて、きちんと毎月の支払をしろ!」と教えています。

マイカーやマイホームなどおおきな買い物をする際、FICOスコアが借金コストを決める上で重要になります。そのための「予行演習」というわけです。

株の世界では、投資銀行が経営者に「株というものはあなたが資金が必要なときではなく、出せるときに発行するものです!」というアドバイスをします。これは親身なアドバイス。なぜか? 業績のよいとき(それは資金繰りにこまってないときでもある)は株価が高いので発行に有利だから。

世の中が不景気で銀行も苦しいとき…当然、銀行融資は受けにくいです。だから「普段から借りているから…」というのはあまり強い説得の議論にはならないと思います。