「内部デフレ(Internal devaluation)」


最も恐ろしいのは経済学で「内部デフレ(Internal devaluation)」と呼ばれる現象です。たとえば正規が非正規、派遣に置き換わるのは、実質的な賃下げであり、内部デフレの典型例。

世の中全体がデフレ気味で企業が値上げしようと思っても値上げできないとき、正社員を沢山採用するのを止め、安い外注に切り替えたりします。雇用も正社員ではなくバイトで我慢。そうやって労働市場がだんだん蝕まれてゆく。

ワイマール共和国時代ドイツでハイパーインフレが起きたとき、若いサラリーマンはそれほど苦労しなかった。なぜなら毎月月給がどんどん上がったから。でも年金生活者は大没落しました。金持ちは現金を実物資産に替えたので難を逃れた。

デフレ下では、ハイパーインフレと真逆の「勝ち組」「負け組」が生まれます。年金生活者が勝ち組。若いサラリーマン、資産家は負け組。

給与が景気に左右されない官僚が消費税を上げてデフレ不況にしたい魂胆がよくわかるわ。