DeNAベイスターズが横浜で優勝しましたね。
人間関係はあまりないのですが、昔、「ウィルク」というインチキ情報を提供したメディアがあり、それをDeNAが関与して大問題になったことがありました。
その時、JIAという日本のネット広告の業界団体がありまして、南場さんがそこに呼び出されました。
一応、僕は最後の方でLINEを使って連絡を取っていました。
南場さんは真剣な顔で謝罪をしていて、まるで針の筵に座っているような感じでした。
そんなことを思い出すと、今、スタンドで実況しながら優勝を見届けている姿が感慨深いですね。
このDeNAですが、株式市場的にはここ数年は正直言って低迷していました。
PBR(株価純資産倍率)が1倍を割れたりして、「一体どうなっているんだ?」と思わず言いたくなるほどでした。
ヘルスケア事業にも手を出していましたがうまくいかず、駅からのカーシェアリングサービスからも撤退してしまいました。
本当に散々でしたね。
PBRも0.7倍程度まで下がっていましたが、それにも関わらず、私はTwitterでチクチクと指摘していました。
それにしても、高学歴の社員はエリート意識だけは高いという印象があり、勘違いしているような感じが否めません。
よくわからない施策を続けていることもありました。
さて、今日のテーマは、明日からの3連休明けです。
特に明日の朝、寄り付きから午前中は一旦ご祝儀相場となる可能性があります。
ただ、これは「日本一おめでとう」のご祝儀だけではなく、他の材料もあります。
今回の3連休、私の持論では、未来を知りたければ若者や子供を見ればいいというものです。
この3連休中、うちの子供たちは毎日ポケモンで大騒ぎしていて、スマホを触りながら「何か来た!」と騒いでいました。
次男は自分のスマホを持っていないので、兄のスマホを借りて遊ぼうとして兄弟喧嘩になっていました。
先週の10月30日、DeNAが株式会社ポケモンおよびクリーチャーズと3社で共同開発したポケモントレーディングカードゲームが正式にリリースされました。
これが早速、App Storeのセールスランキング(ゲームカテゴリ)で首位を獲得し、世界各国でも大ブレイク中です。
PBRが1倍を割れた状態だったDeNAですが、任天堂とお互いに株を持ち合っているのです。
私のようなアクティブ投資家からすると、「ゲーム事業も大して儲かっていないのに、なぜ任天堂の株を持っているのか? 早く売却して株主に還元しなさい」と思っていましたが、大変申し訳ありませんでした。
その意味がやっとわかってきました。
昔、グリーとDeNAが競っていた「モバゲー」の初期には、スマホでゲームができるようになり、大きなバトルが繰り広げられていました。
任天堂はどちらにつくか悩んでいましたが、完全にどちらか一方というわけではなく、多少はDeNA寄りだった記憶があります。モバゲー側に付いたのですが、その証拠としてお互いに株を持ち合ったり、未だに役立てている状況です。
例えば、ウマ娘などもありますが、子会社があり、そこが60%ほど株を持っていて、残りの2割はDeNAが保有しています。
ここで何が言いたいかというと、DeNAと任天堂はそこそこ良い関係を保っています。
任天堂は、スマホゲームやオンラインゲームの展開に際して、スイッチが出るまでインターネットに対して嫌悪感を持ち、内部に閉じこもっていました。
しかし、その殻を破り、外に出る際のパートナーとしてDeNAを選びました。
しかしながら、ゲーム事業やヘルスケア事業、新規事業は必ずしも成功しているわけではありません。
最も利益を出しているのはスポーツ事業であるベイスターズです。
朝日新聞やTBSのように、もはや不動産事業の方が新聞事業よりも収益性が高い例があります。
元々所有していた土地をビルにしてテナントからの家賃収入を得ることで利益を出しているのです。
ベイスターズも、スポーツが主業でネット事業はあくまで副次的なものになりつつあります。
私は最近のDeNAをそのような銘柄として見ていました。
確かに、野球という印象が強いのですが、それは良いことでしょう。
ただし、この状況がいつまで続くかはわかりません。
スイッチが出たとき、私の子供たちがすごく熱中していましたが、その時に任天堂の株を購入できなかったのは悔やんでいます。
それと同じ熱量を今回も感じています。
DeNAは、「スポーツ事業が本業で、ネット事業は駄目な会社」というイメージを未だに多くの人が抱いていると思います。
だからこそ、投資にはチャンスがあるのです。
DeNAの株価はこれまで冴えないものでしたが、一時的なヒットでは終わらない可能性もあります。
大当たりした場合には、株価が2倍、3倍になることも考えられます。
さらに、今回のベイスターズの日本一というタイミングは、会社が注目を浴びる良いきっかけです。
ポケモンGOの例も挙げられますが、マーケティングの観点からもこれがどれだけの意味を持つか理解するために、実際にアプリを使ってみることが重要です。現場の感覚を知ることは必要です。
例えば、マクドナルドがポケストップになり、その効果がどういったものか、地方のコンビニ駐車場に長時間車が止まってしまう問題など、体験しないと理解できません。
こういった現場感を最低限持つことは大事です。
これまでのトレーディングカードのトレンドを考慮しても、このような新しい事業の可能性を捉える姿勢は重要でしょう。