これは「よいアセット」はポートフォリオを構築しやすく一見しただけで良い悪いの決着が付きやすいという理由がある。またチームにいれるのもやりやすい。
しかし「よいゲームが作れる」は証明するのが難しければ、認知してもらうのも難しく、その能力を発揮できるポストを与えるのもまた難しいので、若干仕事になりづらいのではと思う。
ただキーマンに「この人はゲームを面白くする能力がある」と認知してもらえたなら、様々なところで重宝してもらえるだろう。
私はいくらかゲームを面白くする能力がある・・・はずだと信じているが、実際、初めてフリーランスになって請負で売ったのは「FLASHのアセット制作能力」という部分だった。やっぱり分かりやすいから売りやすいね。
ただ、時折、新規企画に意見を求められたりするのは「よいゲームが作れる」という能力を期待されての事だと思っている。
ゲーム全体の体験を俯瞰して設計しようとする努力をする人は重宝がられるが、これは1本作る体験をやったことないとまず無理だし、なにより大型タイトルで広大な設計を行うには広大な権限と、鉄の意思と鉄の身体を持つ必要があって、なんかこう・・・私は絶対できないと断言できる。
遥か昔、私がゲーム会社に入りたての頃「俺はおもしろいゲームを作れる能力があるんだー!」と思っていた。
しかし、商業大型タイトルの末端に必要とされるのは「自分の担当範囲で素晴らしいものを作れるプロフェッショナル」であって、とくに大きく貢献できることはなかった。発言力もないしね。