納棺から火葬までのお葬式の流れとマナー


# 納棺から火葬までのお葬式の流れとマナー

亡くなった人を送るお葬式には、様々な儀式や手順があります。その中でも、納棺から火葬までの流れは、故人と最後の別れをする大切な時間です。この記事では、納棺から火葬までのお葬式の流れとマナーについて解説します。


## 納棺とは

納棺とは、亡くなった人を棺の中に納めることを言います。納棺は、故人の旅立ちの準備として行われる大切な儀式です。納棺には、以下のような手順があります。

- 末期の水:故人の口に水を含ませることで、渇きを癒やし、生き返ってもらいたいという思いを伝える儀式です。
- 湯灌:故人の身体を水やアルコールで清めることで、この世のけがれや苦しみを洗い流す儀式です。
- 死化粧:故人の顔に化粧を施すことで、生前の見た目に近づけるとともに、身なりを整える儀式です。
- 死装束:故人に白い装束や副葬品を着せることで、あの世への旅支度を整える儀式です。

納棺は、宗派や地域によって異なる風習やマナーがあります。


## 告別式とは

告別式とは、亡くなった人に別れを告げる儀式です。現代のお葬式は一般的に2日間に渡って執り行われ、1日目を通夜、2日目を葬儀・告別式と呼びます。通夜は、故人と親しい人たちが集まって最後の夜を過ごす場です。葬儀は、宗教的な儀式で故人の冥福を祈ります。告別式は、一般会葬者を含めて故人とお別れをする場です。


## 出棺とは

出棺とは、葬儀や告別式の後に、故人の遺体を入れた棺を火葬場まで運ぶことです。出棺の際には、以下のような儀式やマナーがあります。

- 別れ花:故人の顔を見ながら、遺族や参列者が棺の中に生花や副葬品を手向ける儀式です。副葬品は燃えやすいものに限られます。
- 釘打ち:棺に蓋をして、釘で固定する儀式です。故人を封じる、死を受け入れるなどの意味があります。近年では行わない地域もあります。
- 棺の運搬:棺を霊柩車に乗せるときは、遺体の足側を前にすることに注意します。喪主や遺族代表は霊柩車に同行し、他の人は自家用車やバスなどで火葬場に向かいます。
- 出棺挨拶:出棺前または出棺後に、喪主や遺族代表が参列者に向けて会葬のお礼を述べます。挨拶は簡潔にすることがマナーです。


## 火葬とは

火葬とは、亡くなった人の遺体を焼却して遺骨にする葬法です。日本ではほとんどの遺体が火葬されており、火葬の歴史は古く、縄文時代から行われていたと考えられています。火葬には、以下のような流れがあります。

- 火葬許可証の取得:火葬を行うためには、死亡届や死亡診断書などを提出して、火葬許可証を発行してもらう必要があります。火葬許可証は火葬場に提出します。
- 出棺:葬儀や告別式が終わった後、故人の遺体を入れた棺を火葬場まで運びます。このとき、位牌や遺影なども一緒に持って行きます。
- 納めの式:火葬場に到着したら、棺を炉の前に安置して納めの式を行います。僧侶の読経や参列者の焼香などが行われます。
- 火葬:納めの式が終わったら、棺は火葬炉に入れられて焼却されます。火葬には約2時間程度かかります。
- お骨上げ:火葬が終わったら、残った遺骨を骨壷に納める儀式です。遺族や親族が順番に骨を拾って骨壷に入れます。



## まとめ

この記事では、納棺から火葬までのお葬式の流れとマナーについて解説しました。故人と最後の別れをする時間は、故人への想いや敬意を表す機会でもあります。お葬式の流れやマナーを知っておくことで、故人への感謝や哀悼の気持ちを伝えることができるでしょう。