戒名とは?


戒名とは、仏教において、戒を守ることを誓った(受戒した)者に与えられる名前です。つまり、「戒名=仏門に入ったことを意味する名前」と言えます。戒名は故人に対して付けるものと解釈されることもありますが、本来は生前に与えられるものです。

戒名は、原則として菩提寺の住職から授かることが特徴です。他の僧侶による戒名は、菩提寺から拒否されることも少なくありません。与えられた戒名は、位牌や墓石に刻まれるだけでなく、葬儀や年忌法要でお経を唱えてもらう際に読み上げられることもあります。

戒名の位は、菩提寺や地域社会への貢献度など、故人の生前の生き方によって決まります。ただし、仏教の教えに戒名の位付けはありません。戒名に付けられる位は、あくまで故人の信仰心や人柄を表すものです。先祖と同じ墓や夫婦で同じ墓に入る際は、戒名の位を揃えます。

戒名は、基本的に2字で表現されます。身分の上下や熱心さ、貢献度に関係なく、仏の世界が平等であることを表しています。戒名の上には院号・道号・位号などの号が付く場合がありますが、これらは各宗派によって異なります。

戒名を付ける際にかかる費用は、宗派や寺院によって大きく異なります。一般的には数万円から数十万円程度ですが、高額な場合もあります。戒名料は寺院への寄進として捉えられることが多いため、値切ったり交渉したりすることは失礼にあたります。