【特集】崩壊シリーズの新作『崩壊:スターレイル』が話題沸騰!【文藝崩壊2023年9月号】




ゲーム業界に衝撃を与えた『原神』や『崩壊3rd』を手掛ける中国のゲーム開発会社miHoYoが、新たなブランド名「HoYoverse」を発表したのは今年2月のことだった。HoYoverseとは、miHoYoが運営するゲームやアニメなどのエンターテイメントコンテンツを統合した仮想世界の名称である。その中で最も注目を集めているのが、崩壊シリーズの最新作『崩壊:スターレイル』である。

『崩壊:スターレイル』は、スペースファンタジーRPGとして今年4月にPC・スマホ (iOS/Android)でリリースされた。主人公は銀河を旅する開拓者となり、様々な星を巡るストーリーになっている。ターン制のコマンドバトルで戦闘が進み、魅力的で多彩なキャラクターが登場する。組み合わせ次第で様々な編成を楽しめるのも特徴だ。PS5/PS4版は後日リリースされる予定だ。

『崩壊:スターレイル』は、原神や崩壊3rdと同じく、共通の世界観を持っているが、それぞれの作品は独立したストーリーを展開している。崩壊シリーズには、他にもmiHoYoの最初の作品である2Dスクロールゲーム『FlyMe2theMoon』や、ゾンビに囲まれた崩壊学園を舞台にした2D横スクロールシューティングゲーム『崩坏学园』などがある。

miHoYoは、「ゲーム、アニメ、その他のエンターテイメントを通じて、世界中のユーザーやゲーマーに没入型の仮想世界体験を提供する」ことを目的としている。そのためには、高い技術力と創造力が必要だ。実際にmiHoYoは、自社開発のエンジンやAI技術を用いて、美しいグラフィックや音楽、物理演算や表情変化などを実現している。

しかし、miHoYoの成功は決して一朝一夕に得られたものではない。2009年に上海交通大学の学生だった李衡達氏らが創業した当初は、資金や人材も不足していた。しかし、彼らは自分たちが好きなゲームを作り続けることで、徐々にユーザーから支持されてきた。現在では約2000人の社員を抱える大企業に成長している。

李衡達氏は、「エッチでオタク」な社長とも言われ、実力派の人物として評価されている。アニメ制作会社を設立するという計画を思いついてから、1年未満で達成した実績を持つ。彼は「結果主義」の哲学を持っており、自社が運営するゲームのイベントに参加することもある。

李衡達氏は、以前はmiHoYoの日本法人の社長をしていたが、2017年にmiHoYoを退社し、ヨースターを設立した。ヨースターは、他国で作られたゲームを日本向けにローカライズする会社で、「アズールレーン」や「アークナイツ」などの作品を運営している。ヨースターとmiHoYoは、李氏を通じて繋がっていると言える。

崩壊シリーズは、miHoYoの代表作であり、HoYoverseの一部である。その中でも『崩壊:スターレイル』は、最新技術と創造性が詰まった作品として、多くのファンから高い評価を得ている。