『プラーナって何?生命エネルギーを使って戦う仮面ライダーの秘密』


「シン・仮面ライダー」におけるプラーナとは、映画やスピンオフ作品に登場する謎の技術やエネルギー源のことです。プラーナは、あらゆる生命に宿る「生命エネルギー」や「魂」とも言えるもので、SHOCKERの改造人間や仮面ライダーに搭載されています。プラーナは風を浴びることで大気中に存在する圧縮されたプラーナを吸収したり、他の生物から直接奪い取ることで補給できます。プラーナを全て抜き取られるとその生物は死んでしまいますが、その肉体には外傷などは一切発生しません。また、プラーナを維持できる適切な場所に移すことで、肉体がなくなってもプラーナ=魂だけの状態でも生きることが可能です。

プラーナという言葉は、古代インドのサンスクリット語で「呼吸」「息吹」を意味します。インド哲学においては人間の存在の構成要素の一つである「風」の元素を意味しています。小説やマンガなどでも「プラーナ」という言葉を「生気」「生命エネルギー」「魔法や超能力などの超常の能力・技能の源となる魔力や霊力に類する力」の意味で使っている作品は少なくありません。


『シン・仮面ライダー』は、2023年に公開された映画で、仮面ライダーシリーズのリブート作品です。庵野秀明が脚本・監督を務めています。原作は石ノ森章太郎の漫画『仮面ライダー』と1971年に放送されたテレビシリーズ『仮面ライダー』です。主人公は本郷猛という青年で、悪の組織SHOCKERによってバッタとのオーグメント(強化手術)を施されてしまいます。しかし、緑川ルリ子という女性に助けられてSHOCKERから脱出し、自らの意思で「仮面ライダー」と名乗って戦うことになります。本郷はルリ子や他のオーグメントとなった者たちと対峙しながら、SHOCKERの人類滅亡計画を阻止するために奮闘します。

この映画は、仮面ライダー生誕50周年企画作品のひとつで、庵野秀明が監督を務める実写作品としては『シン・ゴジラ』以来の作品でもあります。仮面ライダーのデザインや設定は原作を参考にしながらも大幅にアレンジされており、より現代的でリアルな世界観やキャラクターが描かれています。また、生体エネルギー・プラーナという概念やオーグメントという用語など、新たな要素も盛り込まれています。


SHOCKERとは、『シン・仮面ライダー』に登場する悪の組織の名前です。SHOCKERは、Secret Humanoid Organism Combat Keeper of Extreme Revolutionの略称で、人類を滅亡させることを目的としています。SHOCKERは、生体エネルギー・プラーナを利用して人間や動物をオーグメント(強化手術)し、自らの配下とすることができます。オーグメントされた者は、SHOCKERの意思に従わなければならず、自由意志を失ってしまいます。SHOCKERのリーダーは、謎の存在であるグレート・リーダーと呼ばれる人物です。

SHOCKERという名前は、原作の『仮面ライダー』にも登場する悪の組織の名前ですが、意味や由来は異なります。原作では、SHOCKERは、Sacred Hegemony Of Cycle Kindred Evolutional Realmの略称で、世界征服を目論む秘密結社です。SHOCKERは、サイボーグ化手術を施して改造人間を作り出し、自らの戦力とすることができます。改造人間は、SHOCKERの命令に従わなければならず、反抗すると爆死させられます。SHOCKERのリーダーは、顔や正体が不明であるグレート・リーダーと呼ばれる人物です。