側湾症になると、背骨を支える筋肉にも左右差が生じ、背骨にある脊柱起立筋のどちらかが縮んだり弱ったりしていることがあります。
そのため、筋トレをする場合は、弯曲の凸側の筋力強化をして、凸になっている姿勢を修正することが大切です。
しかし、筋トレをする際には注意点もあります。
側湾症の人は、背骨に生じているゆがみのために、バランスの感覚が正しく働いていないことが少なくありません。
本人がまっすぐ行っているつもりでも、傍から見ると体幹や首が曲がっていることが多いのです。
そのため、必ず鏡を見ながら行うことが重要です。
また、誤って凹側の筋力強化をしてしまうと、背骨のゆがみを強める力を働かせてしまうので注意が必要です。
側湾症の筋トレは、カーブの向きや捻じれの方向が人によって違います。
そのため、医師や理学療法士などの専門家に相談して、自分に合った運動療法プログラムを作ってもらうことがおすすめです。
側湾症はどうやって発見するの?
側湾症を発見するには、前屈テストが有効です。
これは、両足を揃えて立ち、上半身を前に曲げて両手で足の指先に触れるようにする検査です。
このとき、背中の両側の高さが違っていたり、肋骨や肩甲骨が突き出ていたりすると、側湾症の可能性があります。
また、肩の高さやウエストラインの左右差、背中や腰の痛みなども側湾症の兆候となることがあります。
もし自分や家族に側湾症を疑う症状があれば、早めに整形外科医に相談してください。
側湾症は早期発見・早期治療が重要です。放置すると変形が進行し、内臓や神経に影響を及ぼすこともあります。
学校や保健所などで定期的な側湾症検診が行われている場合は、積極的に受けるようにしましょう。