傾斜したシュレディンガーの盾

缶にコイル巻きつけて中に変な石とか入れて特別な効果があるっていうの、疑似科学と呼ばれるけど行為としては完全に「ただの呪術」なので、飛行機の模型作ってアメリカ軍が物資をくれることを願ったり、男根の形の石に子孫繁栄願うのと同じだし、これが啓蒙でどうにかなるってかなり楽観的だと思う。

どっちかというと「どんな時代でも一部の人間は呪術的行為を行うのが人間の種の特性」ってほうが現実に近いと思ってる。むかしの魔術の「日の出の瞬間に切ったトネリコの枝」とか「吉日の朝露を集めてすった炭で書いた霊符」が「銅線グルグル巻きつけて水晶入れたもの」になっただけよね。

キレのある視点だぜ

「開封すると無効」からすでに呪術的エンターテイメント始まってる。呪術のテーマパークや

「この箱の中には素晴らしい物が入っているが、開封すると変質して無価値になってしまう」という理論便利すぎる。メモしとこ

「開けたら無効」を傾斜したシュレディンガーの盾と名付ける。

観測すれば必ず猫は死ぬ。空けなければ必ず猫は生きているのだ。

呪術は科学よりエンターテイメント性に優れる。効能はなくても人の願望や本能に響く要素を備えており、どちらかといえば「都合よくローリスクローコストで物事を完全に解決したい」という怠惰な射幸心に訴えかけている。

古代の呪術は効能を追求するあまり科学を生み出したので、上の話は「科学を名乗る令和時代の呪術」の話です。

謎缶課金もエンタメとしてやるならいいけど、現実世界での効能があると信じて買うと詐欺にかかることになる。笑いながら買え

「このガチャでSSRを引くと彼女が出来てがんが治る」って謳うと、ちょっと売上が上がりそうだものな。考えれば、絶対効果はないとわかるはずだが多分上がる。

これは人間の欠陥だから禁止せねばならないし、ちゃんと法律で禁止されている。

科学が教えてくれるのは「物事を都合よく完全に解決する方法はない」という事だ。

だから「都合のよい完全な解決方法」を謳う疑似科学を求める人が出るのはわかる

疑似科学のエンタメ性だけは認める。
人類に都合が良すぎて楽しい。