なぜ全セグメントが好調に推移し、過去最高を更新したサイバーエージェントの株価がそこまで高騰しなかったのか?
おそらくそう感じている人はたくさんいるだろう。
ウマ娘の先行きが予想できないから、という理由もあるが今までがあまりにも絶好調過ぎた、とも言える。
サービス開始からハーフアニバーサリーを迎えるまでほぼ日売り上げランキング1位を不動のものにしていた上に、日本のみのサービスにも関わらず売上世界ランキングトップ10に入る記録を残した。
今後は日常的プレイされるゲームとして定着されるかが問われるが、グランブルーファンタジーやプリコネRなど長期運営になれているサイゲームスなら可能だろう。
【藤田社長の持株売却】
やはり1番の原因は3Qの決算発表後の保有株の売却。
代表取締役社長が保有する株式を売却するということはあまり良いとは言えない。なぜならこれからの会社の状態をよくわかっている人物だからだ。
換金した資金を競走馬に投下して、Abemaに競馬放送やネット競馬(ウィンチケットのような)を展開するための足掛かりにするのではないか?などと噂はされていたが、本人はそういった意図で競馬に参入したわけではないと今のところインタビューで答えている。(会社の資金ではなく個人の資金を投下しているから)
悪くとらえるとウマ娘で得た利益で競走馬に巨額の資金を投下して豪遊しているとも言えるが、藤田社長の場合はないかな?とも。
とにかく決算発表後の株式売却から動揺が拡がり株価の伸び悩みが始まったのは確かだ。
【今後について】
サイバーエージェントのゲーム部門はサイゲームスだけではないのだが、サイゲームスだけがヒットを出し続けサイバーエージェントの急成長を支えている。
ミクシーのモンスターストライク、ガンホーのパズドラ、アニプレックス(ソニー)のFGOのようにゲームを1つヒットさせて長期運営させることが如何に困難なことか?というはスマートフォンアプリゲームが乱立してはあっという間に消えていく今からよくわかる。
そんな中で驚異的なヒット率は比類なき存在感を出している。
他にも毎年200億の赤字を出していたAbemaがマネタイズ時期に差し掛かり、懸念材料だった他部門の不調による資金繰りもウマ娘のヒットでなくなり、ほぼ約束された勝利に近い。