【藤田晋】ポジティブな振る舞いで自分の力量不足をごまかす人

チームを率いる立場の管理職の人でも、ポジティブな振る舞いで、自分の力量不足をごまかす人がいます。

うまくいっていなくても「次は絶対成功するはず」と考えて逆転を狙う姿勢を見せるのですが、結局問題は何も解決されていなかったりします。

ポジティブさや熱意でごまかしても、いつまでたっても根本的な解決にはなりません。

問題が起きたときに、ポジティブ思考で楽観的に構えている人はとても気になります。

「大丈夫ですから」「なんとかなりますよ」というのは逃げの裏返しでもあって、問題の深刻さと真剣に向き合っていないのではないかと僕には思えるからです。

ネガティブに考えるというのは、現実的にものごとを考えるということです。

現実と向き合うのは辛いことです。できることなら直視したくはない。

だから、たいていの人はそこから目をそむけて仕事をしたり、生きているのかもしれません。

製品の質が悪いのに、「これをなんとか成功させてみせます」と意気込んでも、まったく意味がありません。

悪いものは悪いのです。現実の姿をちゃんと見て、至らない部分を埋める努力をしないといけないのです。

もちろんいうまでもなく、ネガティブなだけではダメだし、最終的にはポジティブに構えなければならないのですが、ポジティブすぎる人は、ちゃんと現実と向き合えているかどうか、注意が必要です。