AI Inside自分ならどこかで気付けただろうか?



AI Inside自分ならどこかで気付けただろうかと資料を見ているが、まずチャーンレート0.28%について考えると、たとえばSanSanが0.60%、freeeが1.6%であり、顧客データや会計データで囲い込めるこの2社に対して、フローのデータ処理にすぎないOCRでこんな低いチャーンレートになるだろうか、と気付きたい。


チャーンレートを注釈の中に書いてあり(まずこの点が印象悪い。SaaSサービスにおいてチャーンレートは重要な指標で、ちゃんとした会社はシートを割いて丁寧に説明する)、定義を示しておらず(この点も印象悪い)、会社によっては金額(MRR)を使ってクロスセルを含めたりするので、 


0.28%という数字だけでダメというわけではないけれど、どういう理由でその数字になるのか理解はしたい。
おそらくこのチャーンレートは契約数ベースで、おまかせAI OCRは月額課金だけど1年間の最低利用期間があって、無料キャンペーンで急増した契約は顧客の意向にかかわらず1年後まで解約されないので


一時的に低い数字になっているというのが自分の理解なのですが、そこまで追えたら後からチャーンレートが上がると推測できたし、そもそも契約の増え方が急すぎるのでろくにサポートできてなさそうだとか、足下の急成長の裏にリスクがあると認識できたかもしれません。契約の増え方これですからね。 

あとは空き缶さんのこのご指摘とか、資料の作り方が良くない会社で、この点からも危険を察知できたかもしれません。
キラキラグロース株は資料のクオリティに会社の体質があらわれると思います。ちゃんとした会社は都合の悪いことを隠さないし論理だった資料を作ります。


AI inside、直近3Qまで決算出てるけど1Qから2Q時点で情報量がっつり減ってるのな。(今期決算説明会資料:1,2枚目1Q、3枚目2Q)

ネットの評判からはなかなか気付けなかったように思います。製品名でググった限りでは押し売りされたとかそれ系の事例は見つからなかったし、NTT系列の2chスレをざっと覗いたんだけどOCRの話は見つけられず。そもそもユーザの声がなかなか見つからない。

さはさりながら、こういうのは問題の開示が出てからの後知恵であって、当時のぼくは決算説明資料を見て、すごい! むっちゃグロースしてる! と素直に感心していました。時価総額がもう少し小さければ買っていたかもしれない。こういう事例から1つ1つ学んで危険察知能力を高めていきたいものです。


書き忘れた。契約数等の表はこちらのブログから引用させていただきました。