日本独特の賞与の発想について

日本独特の賞与の発想について最高裁では触れていないと思いますが、ここにもからくりがあると思います。そもそも日本の給与制度は年間を12カ月で割るのではなく、14カ月で割る仕組みでした。賞与という発想ができたのは日本に盆暮のつけ届けという入用の時期があるため、夏と冬に給与と同額程度を支給できるように年収を14で割って計算し始めたのがオリジナルです。

つまり、賞与がいかにも正社員の既得権のように言われていますが、実はそうではありませんでした。ただ、この半世紀以上は実質的には経営側が業績見合いで増減させたり、個人査定を反映させたりしています。よって賞与という発想そのものが変質化していることは否めません。それなのに最も保守的であるべき住宅ローンで賞与月に増額返済などという仕組みだけは残っているのはやや時代錯誤感が無きにしも非ずであります。