メルカリのマネジメント文化「マネージャーは部下がパフォーマンスを最大化できるようにする雑用係」

メルカリでマネージャーになった時、上司の伊豫健夫(現メルペイCPO)からメルカリのマネジメント文化について念押しされたのが「マネージャーは部下がパフォーマンスを最大化できるようにする雑用係」という思想。実際、彼は飲み会のお店は常に自分で予約していて、その人柄に感動した記憶がある。

管理職は役割。上司だからといって人間的に偉いわけじゃないんだから、奢らず、部下に忖度を求めない。逆に部下から自分へのダメ出しを受け入れて常に自省する。そういう在り方が好きでした。今は組織がデカいから違うかもしれないですが、この思想を受け継いでるマネージャーたちはまだいるはず。

もう一つ印象的だったのが「優秀なメンバーだらけのチームマネジメントと、そうでないチームのマネジメントは考え方が全然違うよね」という台詞。優秀なメンバーを最大限に活かす考え方は「サーヴァントリーダーシップ」と言って、メンバーに奉仕することで優らのポテンシャルを最大限に引き出す。

ちなみにマネージャーは別に「良い人」になる必要はなくて、成果を出すという目的に対して理に叶っていたのが、当時の組織や人材の特性に沿ったマネジメントスタイルとしての「支援/奉仕型」だったというだけ。「道を舗装しさえすれば、勝手に自走する人材」ばかりを採用できている事が大前提。

僕が働いているSmartNewsは、エンジニア部門を見てる限りこの「マネージャーの役割はメンバーの成果を最大化するための雑用係」という思想にかなり近い気がする。エンジニアの技術力がめちゃくちゃ高いので、変に邪魔しないで面倒くさい事を肩代わりすることが貢献になる。僕の役割は概念化と推進係。