今後について

  • 30年前、当時80代だった友人のJoe Rosenfieldが、「死亡記事を書く時のために略歴を教えて欲しい」という忌々しい依頼の手紙を地元の新聞社から受け取った。無視していたら一ヶ月後に「至急」と書かれた封筒でまた手紙が来たそうだ。
  • チャーリーと私もずいぶん前に「至急」状態に突入している。だが、Berkshireはそれに対して100%備えているので、株主は心配しなくても大丈夫である。
  • 理由は、1)Berkshireの資本は多岐にわたる分野の事業に投資されており、全体平均で見ると魅力的なリターンを生むようになっている、2)1つの事業体にある複数の子会社事業は、重要かつ永続的な経済的優位性を生み出せるように配置してある、3)Berkshireの財務は、深刻な外部的ショックにも耐えうるように管理されている、4)有能でひたむきな経営陣がBerkshireを運営している、5)Berkshireの役員らは常に株主の利益と大企業には珍しい社風を育むことに注力しているからである。
  • この社風については、Larry CunninghamとStephanie Cubaによる新書「Margin of Trust」で詳しく書かれている。本書は株主総会でも販売される予定である。
  • チャーリーも私も、我々が亡き後もBerkshireには繁栄して欲しいと願っている。というのも、マンガー家のポートフォリオではBerkshireのポジションが他のどの投資先よりも大きく、私自身も純資産の99%がBerkshire株だからである。
  • 私はBerkshireの株を売却したことは一度もなく、今後も売却する気は一切ない。遺書にも、Berkshireの株は一切売却しないよう、そして売却しないことに伴う執行者の責任を一切免除するように書き残してある。
  • 毎年一部のBerkshire-A株がB株に置き換えられ、そのB株が様々な財団に分配され、それを財団が速やかに換金して助成金として給付する仕組みになっている。そのため、私のBerkshire株すべてが市場に出回るのには12~15年かかると推定している。
  • すべて売却してそれで短期国債を買っておくのが一番安全かもしれないが、Berkshire株をこの期間そのまま保有しておいても安全であり、見返りも大きいはずだと自負している。