ソフトバンクが何処で間違えた?

いま何処から新しい富が創造されている? =それは、どんどんknowledge drivenになっています。 だから先端技術で新境地を切り開いている投資先を見つけないと一攫千金は出来ません。→みんなが豊かにならないのは、日本にはそういう投資対象が無いから。

新型コロナはknowledgeの重要さを再認識させる出来事でした。そしていま世界はcomputational biologyの力でそれを克服しようとしている。つまりITとバイオの合体です。

早い話、僕が最近話題にすることが多いバイオンテックという会社を見て下さい。会社名は「Bio & Tech」です。だからBioNTech。

ソフトバンクが何処で間違えた? それは「オサレなオフィスで午後5時になったら無料のビールが振舞われる」とか「バイク便で出前をEats!」という陳腐なビジネス・モデルを「最先端技術」と勘違いし、愚かな投資を繰り返したから。

僕が投資銀行に入った時、上司から「まずアタマを使え!そして知恵が出ないなら……そのときはバランスシートを使え!」と毎日叩き込まれました。 アタマを使え!とはintellectual property(知財)=新しい知識、技法、科学…そういうものを理解し、それをレバレッジするようなビジネスの作り方です。

だからH&QのようにKnowledge drivenな会社は食物連鎖ピラミッドの最上位に君臨し、常に最高のマージンのビジネスをするわけです。

銘柄でいえばモデルナやテスラやズームなどのクネクネしたストーリーは、いずれも最大限のバリュエーションを獲得しやすいです。

ところが、ちょっとでも「最先端技術の理解」という競争で劣後しはじめると、とたんにやることが「おうちゃく」になり、バランスシートのちから、言い換えれば「資金量」「資本力」にあぐらをかく投資スタイルになる。 近年のソフトバンクの商売の作り方がこの典型。

PEファンドのバカタレたちがやっているビジネスの作り方も、それと同じ。 それはIntellectual laziness に他なりません!

新境地を切り開いているアタッカーたち……それはモデルナとかになるわけですけど…彼らが最も高いバリュエーションを獲得するのは、当然です。そして彼らに対する「技術評価」が最も難しく、従って価値がある。 外資IBDクラスタとかがやっているDDとかDCFとかは、コモディティに過ぎません。