銀行の貸出しの源泉は、預金ではなく、自己資本。

どの地銀も、貸出金利回りの低下による利鞘縮小を、貸出金増、有価証券売却益、高金利のカードローン収益などで凌いできたけど、含み益も減って、カードローン増も見込めず、足元で与信費用が増える状況になると、貸出金ボリュームで収益減を跳ね返すことも難しくなる。

銀行の貸出しの源泉は、預金ではなく、自己資本。自己資本がなければいくら手元に現金があっても融資できない。地銀はこれまで純利益の大半を貸出金ボリュームの拡大のために使ってきたけど、利益が出しにくくなると、それも難しくなる。

自己資本を積み上げるには、利益を増やすか、増資するかしかない。増資はありえないとして、人件費や物件費を削って利益捻出、ふくおかFGのように十八銀行を吸収して負ののれんを計上して自己資本をドンと増やすとか。来店客数減ってるのに、さすがに投信・保険販売での役務収益は期待できないか。

総資産規模が大きい地銀でも、カスみたいな利益しか出てないところもあるし、これから増える与信費用吸収できるの?ってとこは結構ある。北洋銀、池田泉州HD、東京きらぼしFGとか。

「銀行は終わった」とインターネッツの人たちはイキりがちだけど、一般生活・消費者から見えている部分は、スマホやネットバンキングの使い勝手が悪いとか、手数料が高いとか。銀行の一番の役割である貸出しの役割は減っていない。徐々に侵食されつつあるけど。