大切なのは不祥事の内容を良く見極める事

三菱商事の子会社で従業員によるデリバティブ取引で3億2000万ドル(日本円で345億円)の損失が発生したとの報道がありました。まずは不正があった事に対しては今後こう言った事が起こらないように改善して欲しいと思います。今回の損失額が三菱商事全体に与える影響として、会社全体の純資産に対しては0.6%、予想純利益に対しては5.75%です。なので影響としては会社全体を窮地に追い込む金額ではなく、若干業績の下方修正となる可能性はありますが、減配になる可能性は低いものと考えてます。
個人的に不祥事及び損失が出た場合、まずは会社の事業継続に支障があるかないか、をまず考えます。次に再発防止策をきちんと立てるかどうかです。これは今後の会社側次第です。
過去にもこう言ったデリバティブ損失は他の商社でも起こってます。過去では住友商事が1996年に銅取引で2885億円の損失を計上、他にも阪和興業が1994年に財テクの失敗で1200億円の損失を計上しています。

今回の損失額は会社の規模に対して小さいため現時点で個人的には株価に与える影響は限定的と考えます。逆に大きく下落した場合は買いのタイミングとして好機と思います。
来週以降の予想としては純利益に与える影響と同じ5.75%以上株価が下落した場合、特に含み損の人は買い増しのチャンスに思います。

株式相場の格言として「不祥事は買い」と言う格言もあるぐらいです。
大切なのは不祥事の内容を良く見極める事、損失額が会社の純資産、純利益に占める割合、それにより株価がどれぐらい下落したか、などを総合的に考えて冷静に判断する事が大切だと思います。