Instagramのリーチが狭くて、予算をこれ以上投下出来ない

「午後の紅茶」の全広告予算を、テレビに30%、Instagramに5.5%を割り振った結果、飲用形成へのコンバージョンがInstagramが12倍高かったら、即座に予算をInstagram全振りする筈だ。そうなってないのは、山口さんが言う通り、Instagramのリーチが狭くて、予算をこれ以上投下出来ない事を示す。

大きなNBだとデジタル広告がすぐ飽和する。デジタルとマスの最適な広告投資ミックスをと格好良く言ってる中身は、デジタルが飽和したら残りをマスに入れる、という意味だったりする。

あるレベルを超えた規模で広告宣伝をするメガクライアントにとっては、TVCMに代表されるオフラインの広告媒体を利用しないことは、かえって非効率になります。(このことを、きちんと理解しているネット広告業界の人は、そんなに多くなさそうです。)https://t.co/hJBWxMpTiz

正解は無いんですが、複数のユーザーセグメントとそれぞれのコンバージョンプロセスを詳細に書き下して、仮説検証する様なアプローチをしていかないと、なかなかマスとデジタルが連動したり補完したりとはいかず、UXとか効率の話に閉じがちだと思う。

とまぁ偉そうに書きましたが、投資先に複数ある店舗系ビジネスにおいて、やっと広告からのコンバージョンプロセスのそれらしき仮説が経営陣と議論して出来まして、マーケティングとPRが企画されて、外注含めた陣容が決まった所なんですよね。結果として先進的な同業が何考えてるかも推察出来た。

店舗業態の広告の難しさは漏れの大きさ。セブンイレブンは2万店あるけも、外食は大手でも全国500店舗がせいぜい。広告のコストは店舗数と連動しないので、セブンは広告打てても、外食だと一店舗あたりセブンの40倍の商圏が無いと同じCVRにならない。つまり、数百店クラスだとめちゃ漏れが大きい。

地方局はCM単価安いので、ドミナント出店してるチェーンだと広告打てるけど、全国ネットや関東ローカルになると途端にコストと漏れで難しくなる。
デジタル広告も同じでInstagramで目立っても、実際に店舗に来れる人へのリーチはどれ位かと試算すると悲しくなる数字のレベル感になっちゃう。

ローカル検索広告も、リーチがまだまだ狭いし、メッシュは粗いので、地道に口コミ上げたり、ナレッジパネル充実させたり、サンプル配布したり位しかやり様が無いと思ってた所に、切れ味鋭いアイデアが経営陣から出たので続きは有料noteで。
(うそです)

卸を通じて全国津々浦々の小売の棚に並んでいるNBの漏れの少なさ、また漏れが少ないが故の広告効率の良さは限られた自社店舗網で売るビジネスからすると羨ましい。逆からは、顧客コミュニケーションをコントロール出来て、マージンが厚い直営店舗業態が羨ましいと思われるかもしれないけど。